毎年 10 月の第 3 日曜日に行われる「松江神社」の例大祭、松江開府を祝う祭りです。
出雲地方では太鼓のことを鼕 (どう) と呼び、松江の鼕行列は、大きな鼕 (約 1.2 ~ 1.8 メートル) を打ち面を上にむけ据えた鼕宮(鼕台とも)と呼ばれる山車屋台を、多数の老若男女が打ち鳴らしながら引き廻るお祭りです。
叩く道具は「どうのぶち (ばち)」といって、長さ 65cm 程度、直径 ~7cm の桐の棒で、使われる曲(叩き方)は基本的には「シャギリ」「ミタミタブシ」の 2 種類で、地区それぞれに若干の違いがあります。一見同じ曲に聞こえますが、町ごとに細かいテンポやうち方に違いがあるので、聞き比べてみると面白いです。
9月に入ると松江市内のあちらこちらで『鼕』の練習の音色が聞こえてきます。
概 要
起 源
平安時代に京都で行われていた「左義長」という正月行事がもとで、1607年堀尾吉晴公により松江が開府されてから、城下では小正月に歳神行事「とんど」に合わせ、「歳徳神」と記した額を先導に、歳徳神の宮 (神輿) を担ぎ、鼕・笛・チャンガラを囃し、五穀豊穣を願って町中を練り歩いていました。
また、1724年 (享保9年) に伏見宮息女岩姫様が第 5 代藩主松平宜維公の後妻として後嫁された時、町民が競って鼕を打ち鳴らして祝ったと伝えられていいます(故郷を離れたさみしさを紛らわせるためとも)。
今日のような本格的な行事となったのは、大正天皇御大典のおりに各町が競い合って大きな「鼕」と「鼕宮」を造り、行列をしたのが始まりです。
ダイジェスト
2017年10月8日に開催された鼕行列をSTiC 市民活動センター前で撮影したものをダイジェストで編集しました。
映像中表示している法被は、こちらで書き起こしたものになるので若干の差異があるかもしれません。撮影は手持ちのiPhoneで行ったため、手振れだけでなく画面酔いにご注意ください。
※できる限り通行人の方の映り込みは避けましたが、公開動画に対して非表示のご希望がある場合はお問合せよりお申し出ください。